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エコキュートの知恵袋

エコキュートの故障に火災保険は使える?適用可能なケースを紹介

2023.09.07 2023.09.07

家庭の給湯システムとして非常に人気のあるエコキュートが故障してしまった場合、その修理費用に火災保険が適用できる場合があるということをご存じでしょうか?

火災保険は、「火事に対する保険」だと思っている人が多いのですが、実はとても補償範囲が広く、心強い保険なのです。

エコキュートは高額な給湯システムですし、誰もができるだけ長く利用したいと考えていると思います。

故障してしまった場合、故障個所によっては修理費用が高額になってしまうこともありますので、保険が適用になればとても助かりますよね。

今回はエコキュートが故障した場合、火災保険が適用される条件や、適用外になるパターンなどを紹介していきます。

1.火災保険とは

火災保険とは、住まいが「火災」「落雷」「破裂・爆発」などの被害に遭った場合の損害を補償する保険のことです。

保険の種類によっては、火災の他に風災、雪災、水災、盗難による損害なども補償の対象です。

名前こそ「火災保険」ですが、「住まいの損害に備える保険」という意味合いが強い保険です。

火災保険の補償の対象には「建物」「家財」の2種類があります。

火災保険に加入する場合には、補償の対象を「建物のみ」、「家財のみ」、「建物と家財」の中から選びます。

2.火災保険の対象になるエコキュートの故障

エコキュートは基本的に火災保険の「建物」の契約で補償対象になっています。

エコキュートは建物に付属した電気的設備で屋外に取り外しができないように設置されているものです。

そのため、エコキュートは「建物」の扱いを受けるようになるため、火災保険の補償の対象になることが多いです。

保険会社によって取り扱いが違う場合もありますので、念のため加入している保険会社に確認してみてください。

エコキュートの故障に火災保険を適用する場合、「風災補償などの特約に加入しているか」ということも重要になってきます。

例えば、台風などの強風で飛ばされてきたものがエコキュートに当たって故障した場合、風災という扱いになります。

風災補償を使うには基本の火災保険に風災補償の特約が必要になります。

最近の火災保険であれば、標準な状態でも風災補償が付帯されているのが普通なのですが、住宅ローンを組むために加入する火災保険の場合、特約が付いていないこともあるのです。

この機会に、加入している火災保険の補償範囲も調べみてください。

火災保険が適用可能な事例
・火災によりエコキュートが損害を受けた場合
・落雷の過電流でエコキュートが故障した場合
・台風でエコキュートが転倒してしまい故障した場合
・強風で飛ばされた物がエコキュートに当たって故障した場合
・屋根からの落雪でエコキュートが故障した場合
・雹(ひょう)が降ってきてエコキュートが故障した場合
・洪水などでエコキュートが浸水してしまい故障した場合
・エコキュートが誰かに盗まれてしまった場合
・子どもがボール遊び中にぶつけてしまい故障した場合

【電気的・機械的事故特約のついて】

火災保険には「電気的・機械的事故特約」という特約を付け加えることもできます。

「電気的・機械的事故特約」は、保険の対象である建物に付加された空調設備、電気設備、給排水・衛生設備、消火設備、昇降設備、厨房機械設備、駐車機械設備などについて、電気的・機械的事故(ショート、アーク、スパーク、過電流、機械の内的要因による焼付けなど)により損害が生じた場合に補償する特約のことです。

エコキュートは、建物に固定されている機器なので、ショートや漏電が原因で故障した場合には「電気的・機械的事故特約」で修理できる場合があります。

火災保険に加入する際にはこちらの特約がセットになっているかを確認することをオススメします。

3.火災保険の対象外になるエコキュートの故障

どんな故障でも火災保険が適用されて補償されるというわけではありません。

火災保険が適用されるかどうかは、故障の原因と契約内容によります。

原因によっては火災保険が適用されませんので、修理・交換にかかる費用を実費で支払う必要があります。

3-1.経年劣化による故障

火災保険は、「不測かつ突発的な事故」が原因であることが補償の条件になっています。

エコキュートが故障してしまっても、経年劣化による故障と判断される場合には火災保険が適用できません。

室外に設置することが多い設備は日光や雨・風、湿気などにさらされているので、長年使用していると劣化してしまいます。

これらが原因で故障した場合は補償対象外です。

ただし、エコキュートのような高額な機器は、メーカーによる保証が必ずついています。

保証期間内であれば、そちらを利用すれば修理や部品の交換が出来ます。

関連記事:エコキュートの故障事例やトラブルを解説:修理・交換費用の目安も

3-2.故意による故障

取扱説明書などに記載されていない方法や、推奨されない方法でのエコキュートの使用をしたり、故障時に自分で分解した結果起こってしまった故障の場合には補償対象外になってしまいます。

3-3.地震が原因

地震が原因でエコキュートが転倒するなどして故障した場合は、火災保険では補償対象外です。

地震による損害に備えるには地震保険に加入しておく必要があります。

ですが、地震保険に加入していて、地震保険の建物の契約があっても補償を受けられない場合が多いです。

地震保険は、損害状況に応じて全損・大半損・小半損・一部損の判定を受け、その損害の程度に対応する割合の保険金を支払うものです。

したがって、「地震の揺れによってエコキュートが転倒して故障したが、住宅への被害はほとんどない」などという場合、それだけでは補償を受けられない可能性が高いです。

3-4.水害による補償には基準あり

火災保険の水災補償には支払基準があります。

その基準に満たなければ補償を受けることができないという決まりがあります。

水災補償の支払基準は以下のようになっています。

・建物(家財)の保健価額に対して30%以上の損害を受けた場合

・床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水によって損害が生じた場合

近年では、豪雨や台風による河川の氾濫など、水害による住宅の機械設備に被害が及んでしまうケースが多くなっています。

このような状況もあって、水害による損害の程度に関係なく、特定の機械設備の補償を行う特約がある保険会社も増えてきています。

ですから、オール電化などを導入していて、電気的設備を多く導入している住宅にお住まいの方は保険会社が作っている設備的な特約を確認しておくことをオススメします。

4.まとめ

エコキュートの故障には火災保険が使える場合があります。

火災に対する保険と考えられている火災保険ですが、実際は補償範囲が幅広く、自然災害盗難被害に遭った場合でも使えるものなのです。

どんなエコキュートの故障にも火災保険が使えるわけではありませんが、加入している保険の適用範囲に入っているのであれば使えるでしょう。

火災保険の契約内容は契約先の保険会社によっても違ってきます。

まずは、ご自身が加入している火災保険の内容を確認してみてください。

よく分からないという場合は、保険会社に連絡してみてください。

もし火災保険が使えない場合には修理業者に依頼する必要があるので、安心して依頼できる業者を見つけてまずは見積もりから始めてみてください。

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