中国電力:6月に約26 %の値上げ!電気代を抑える対策は?
中国電力は、2023年6月1日に規制力金プランの大幅値上げに踏み切りました。
平均で約26%の値上げ幅となっており、家計には大きな痛手です。
一方、自由料金プランでは一部値下げが行われています。
電気は毎日必ず使用するものなので、実際に中国電力の電気代がどのように推移しているのか気になるところではないでしょうか?
そこで本記事では、中国電力の6月の値上げ幅について詳しく解説しました。
節電のアイデアも3つご紹介しているので、電気代高騰に頭を抱えている方はぜひ読んでみてください!
1.中国電力の値上げしたプラン
はじめに、値上げした電気料金プランから紹介していきます。
今回の中国電力の値上げの理由は、「燃料価格の高騰」です。
ロシアのウクライナ侵攻による世界情勢の混乱で、発電に必要な液化天然ガスなどの燃料が値上がりしてしまいました。
規制料金プランでは、燃料価格が電気代に反映される「燃料費調整額」に上限が定められています。
超過分については中国電力が負担していましたが、燃料費調整額の上限の超過が続き、中国電力が負担分を背負いきれなくなってきたため今回の値上げに踏み切ったというわけです。
規制料金プランだけでなく、一部自由料金と高圧プランも値上げされているので、ご自身の契約プランに当てはまるものをチェックしてみてください。
1-1.規制料金プラン(従量電灯A)
画像引用:中国電力「従来の電気料金メニュー一覧」
従量電灯Aは一般家庭向けの電気料金プランです。
最低料金が定められており、使った電力量に応じて3段階で電気料金単価が上がっていきます。
この3段階料金制度の料金単価は、全ての段階で一律8.18円/kWhアップしました。
第1段階料金(15kWh〜120kWh) | 第2段階料金(120kWh〜300kWh) | 第3段階料金(300kWh〜) | |
旧単価 | 24.65円/kWh | 31.33円/kWh | 33.45円/kWh |
新単価 | 32.83円/kWh | 39.51円/kWh | 41.63円/kWh |
なお、最低料金も旧単価589.91円/契約から新単価712.67/契約に値上げしています。
これらを踏まえて中国電力が算出したモデル試算が以下のとおりです。
旧料金 | 新料金 | |
260kWh | 6,053円 | 7,720円(+1,667円) |
参考:中国電力「低圧部門の電気料金の見直しについて」(P3〜5)
1-2.自由料金プラン
自由料金プランは、規制料金プランと違って燃料費調整額に上限がありません。
そのため、自由料金プランは、燃料費調整額の見直しを理由とする6月の値上げの対象外となりました。
しかし、自由料金プランにおいても、4月に託送料金(配電網の使用量)の変更による値上げが行われています。
電化Styleコース
画像引用:中国電力「電化Styleコース」
電化Styleコースは、オール電化向けの自由料金プランで、時間帯によって電気代が異なるのが特徴です。
夜間と休日の電気代が安価になっています。
旧料金 | 新料金 | |
250kWh | 8,980円 | 9,591円(+611円) |
400kWh | 13,379円 | 14,193円(+814円) |
エコノミーナイト
画像引用:中国電力「従来の電気料金メニュー一覧」
エコノミーナイトは、夜間の深夜電力が安くなるプランです。
エコキュートや電気温水器を使用している方を対象としています。
新規加入は受け付けていませんが、現在契約中の方は引き続き利用可能です。
旧料金 | 新料金 | |
250kWh | 7,837円 | 8,906円(+1,069円) |
400kWh | 12,192円 | 13,663円(+1,471円) |
ファミリータイプⅠ・Ⅱ
画像引用:中国電力「従来の電気料金メニュー一覧」
ファミリータイプは、電化Styleコース以前に発表されたオール電化向けのプランです。
こちらも、現在は新規加入の受付を停止しています。
■ファミリータイプⅠ
旧料金 | 新料金 | |
250kWh | 9,115円 | 9,929円(+814円) |
400kWh | 13,397円 | 14,492円(+1,095円) |
参考:中国電力「残響額早見表(ファミリータイム[プランⅠ])」
■ファミリータイプⅡ
旧料金 | 新料金 | |
250kWh | 8,511円 | 9,352円(+814円) |
400kWh | 12,972円 | 14,120円(+1,148円) |
参考:中国電力「残響額早見表(ファミリータイム[プランⅡ])」
1-3.高圧・特別高圧プラン
高圧・特別高圧プランは、商業施設や工場を運営する法人向けの電気料金プランです。
高圧・特別高圧プランにおいても、託送料金の見直しと燃料価格高騰を受けて4月から以下のように値上がりしています。
■業務用電力、高圧電力A・B、特別高圧電力A・B
高圧 | 特別高圧 | |
基本料金単価 | +264.00円/kW | +132.00円/kW |
電力料金単価(夏季) | +4.46円/kWh | +4.15円/kWh |
〃(その他季) | +4.25円/kWh | +3.96円/kWh |
■業務用TOU、高圧TOU A・B、特別高圧TOU A・B
高圧 | 特別高圧 | |
基本料金単価 | +264.00円/kW | +132.00円/kW |
電力料金単価(ピーク時間) | +4.80円/kWh | +4.53円/kWh |
〃(夏季) | +4.29円/kWh | +4.12円/kWh |
〃(その他季) | +4.05円/kWh | +3.89円/kWh |
〃(夜間) | +4.52円/kWh | +4.05円/kWh |
2.中国電力の値下げしたプラン
規制料金プランとは対照的に、自由料金「ぐっとずっと。プラン」では値下げが実行されました。
これには、ライフスタイルに合ったプランを選べる自由料金に魅了を感じてもらいたいという中国電力の願いが込められています。
2-1.スマートコース
スマートコースは、電気の使用量が少ない方に向けたコースです。
時間帯による電気料金の区分はなく、3段階料金制度を設け、電気を使った分だけ料金単価が上がるシステムとなっています。
最低料金の額は変わりませんが、電気使用量120kWhから値下げが行われています。
旧料金 | 新料金 | |
最低料金 | 622.91円 | 622.91円 |
電力量料金(15kWh〜120kWh) | 32.09円/kWh | 32.09円/kWh |
〃(120kWh〜300kWh) | 41.65円/kWh | 39.51円/kWh(-2.14円) |
〃(300kWh〜) | 44.78円/kWh | 41.63円/kWh(-3.15円) |
200kWh使用した場合、8,330円から7,902円と428円値下がりする計算です。
参考&画像引用:中国電力「スマートコース」
2-2.シンプルコース
シンプルコースは、段階別の電気料金単価が設定されていません。
在宅勤務などで家にいる時間が多く、月の使用量が400kWh超えと、電気をたくさん使う家庭向けのプランとなっています。
旧料金 | 新料金 | |
最低月額料金 | 1,844.70円 | 1,844.70円 |
電力量料金 | 39.92円/kWh | 38.17円/kWh(-1.75円) |
参考&画像引用:中国電力「シンプルコース」
2-3.ナイトホリデーコース
ナイトホリデーコースは、オール電化の住宅やエコキュートなど夜間に電気を使用する家電を持っている方向けのプランです。
電化Styleコースと同様、時間帯によって料金が異なり、夜間と休日が安く設定されています。
旧料金 | 新料金 | |
最低月額料金 | 1,844.70円 | 1,844.70円 |
電力量料金(デイタイム・夏季) | 55.42円/kWh | 49.36円/kWh(-6.06円) |
〃(デイタイム・その他季) | 51.73円/kWh | 46.90円/kWh(-4.83円) |
〃(ナイトタイム) | 34.55円/kWh | 34.55円/kWh |
〃(ホリデータイム) | 34.55円/kWh | 34.55円/kWh |
時間帯別の電気料金プランは、長期休みなど昼間の在宅時間が多くなる期間に電気代が高くなりがちなので、デイタイムの値下げは嬉しいポイントです。
参考&画像引用:中国電力「ナイトホリデーコース」
3.電気料金緩和措置はいつまで?
政府は2023年2〜9月までの間、家庭向けの低圧契約プランにおいて-7円/kWhの緩和措置を設けています。
しかし、10月以降の支援額は半額の-3.5円/kWhに。
さらに、11月以降も続けて緩和措置が適用されるかは今のところわかっていません。(2023年9月現在)
現在の-7円/kWhの支援が-3.5円/kWhになった場合、低圧で260kWh使用しているご家庭では910円電気代がアップします。
政府による緩和措置の見通しがたたない以上、いかに各ご家庭で節電対策に取り組んでいくかが重要となっています。
4.節電に有効なアイデア3つ
ここからは、節電に有効な方法を3つ紹介していきます。
使わない電気をこまめに消したり待機電力をカットしたりといった、すぐできる節電方法以外にも、リフォームなどで抜本的な対策を行うことが可能です。
4-1.給湯器をエコキュートに交換する
省エネ性の高いエコキュートを導入することで、給湯光熱費の大幅な削減が可能です。
特に、電気代高騰が懸念されている中、電気温水器を使用している人にはかなりおすすめ。
パナソニックが算出する年間のランニングコストで比較してみましょう。
エコキュート | 電気温水器 | ガス給湯器 |
22,800円 | 91,200円(約4倍) | 68,400円(約3倍) |
ご覧の通り、年間の給湯光熱費が3〜4倍も変わってきます。
エコキュートは電気の力だけでなく、大気の熱を有効活用しています。
また、電気料金の安い深夜電力を利用してお湯を沸かすため、大変効率的。
中国電力の「ナイトホリデーコース」や「電化Styleコース」と組み合わせることで、大きな電気代の節約効果が見込めます。
関連記事:【2023年4月最新】電気代を抑えるエコキュートの使い方
4-2.太陽光発電を導入する
自宅に太陽光発電を導入して、自家発電した電気を自宅で消費することで、電力会社から購入する電気量を減らすことができます。
さらに、蓄電池を組み合わせることで余った電力を蓄えることが可能です。
雨天時に発電できなくなるという太陽光発電のデメリットを補えます。
初期費用はかかりますが、自治体から太陽光発電の設置を支援する補助金が出ていることもあります。
太陽光発電の導入を検討している方は、お住まいの役場のHPを確認してみてください。
関連記事:エコキュートは太陽光発電と連携してもっとお得に!対応メーカーを紹介
4-3.断熱リフォームをする
断熱リフォームをすることで、窓から冷気や暖気が逃げるのを防ぐことができます。
エアコンの使用効率がアップするため、年間15,000〜20,000円前後の電気代節約が可能です。
断熱リフォームを支援する「先進的窓リノベ事業」という補助金事業も行われています。
断熱リフォームに興味のある方は要チェックです。
関連記事:【2023年補助金】高断熱窓に最大200万円!先進的窓リノベ事業って?
5.まとめ
本記事では、2023年6月に実施された中国電力の値上げ事情について詳しく解説しました。
政府の支援が今後も継続して受けられる保証がない中、電気代高騰に打ち勝つには個人で工夫することが大切になってきます。
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