井戸水でもエコキュートは使えるの？井戸水対応エコキュートの注意点
ご家庭で井戸水を使用しているからと、エコキュートの導入を断念してしまってはいませんか？
エコキュートは水道水を使うことを前提としているため、多くのメーカーが「井戸水非推奨」としています。
ですが、最近では井戸水対応の製品もいくつか見られるようになりました。
ただ、エコキュートで井戸水を使用するために、何か特別な手順を踏まなければいけないのか気になるところではないでしょうか。
そこで本記事では、
・井戸水がエコキュートに悪いとされる理由
・エコキュート設置の際に必須となる水質検査
・井戸水対応のエコキュートを設置する際の注意点
について詳しく解説しました！
給湯光熱費をガス給湯器の3分の1にまで抑えられるエコキュート。
光熱費を今よりも節約したいとお考えの方は、井戸水だからと諦めず、ぜひ本記事を読んで井戸水対応エコキュートについて知ってください。
1.井戸水でもエコキュートは利用できる
井戸水を使用しているご家庭でも、井戸水に対応している機種や、水質検査を実施しているメーカーのエコキュートであれば利用可能です。
一般的なエコキュートは水道水を使用することを想定しているため、カルシウムや鉄分を多く含む井戸水は基本的に使用不可とされていました。
ところが、最近では開発が進み、少しずつ井戸水対応のエコキュートを販売するメーカーが増えてきています。
現在、井戸水対応の機種の販売や水質検査を実施しているメーカーは以下の4社です。
・ダイキン
・長府製作所
・パナソニック
・日立
この4メーカー以外のエコキュートは井戸水に対応していないため注意してください。
なお、上記の井戸水に対応している4メーカーについては下記ページでも詳しく解説しています。
メーカー選びでお悩みの方はぜひこちらも参考にしてください！
関連記事：井戸水・地下水OKなエコキュートメーカーはこれ！手順と検査費用も
2.井戸水対応のエコキュートを使用しないとどうなる？
一般のエコキュートで井戸水を使用し続けると、本体の寿命を縮めてしまう恐れがあります。
エコキュートに井戸水を使用した場合に起こり得るリスクは、主に以下の2つです。
・配管の詰まり
・配管の腐食
配管の詰まり
一般のエコキュートで井戸水を使用し続けると、配管が詰まりやすくなり故障が発生するリスクが高くなります。
井戸水は水道水と違って、カルシウムやマグネシウム、鉄分などが多く含まれているからです。
これらの井戸水に含まれる成分は、熱交換器で水を温める際にスケールと呼ばれる固形物に変化します。
スケールが配管に詰まると水やお湯の流れが滞ってしまうため、機械に負担がかかり不具合を起こしやすくなってしまうのです。
配管の腐食
また、井戸水を使用し続けると、ヒートポンプユニットの配管が腐食する可能性があります。
理由は、ヒートポンプユニットの配管の一部に銅管が使用されているからです。
この銅管は、井戸水に含まれる「硫化イオン」によって変質が生じやすくなるので、最悪の場合、配管に穴が開いてしまうことも。
また、酸性の井戸水も、銅管を腐食させやすいため注意が必要です。
せっかくエコキュートで月々の光熱費を節約しても、寿命を待たずに故障してすぐに修理や買い替えが必要になるのは本末転倒です。
井戸水を使用しているご家庭では、必ず井戸水対応のメーカーから機種を選ぶようにしてください。
3.設置の際に実施する「水質検査」とは？
井戸水対応のエコキュートを導入する際は、必ずメーカーの基準にのっとった「水質検査」を行う必要があります。
たとえ井戸水対応をうたうエコキュートであったとしても、あまりにも水分中の成分濃度が高すぎる場合は設置が不可能になるです。
また、井戸水の使用でエコキュートが破損した場合、水質検査を行なった証拠となる「地下水利用認定シール（ステッカー）」がないとメーカーの保証が受けられません。
井戸水対応のエコキュートを検討している方は、必ずメーカーや販売店に問い合わせ水質検査を希望するむねを伝えてください。
水質検査を実施する流れ
水質検査は、以下のようなステップで行います。
1.販売店から「採水キット」を取り寄せる
2.井戸水を採水し、販売店に渡す
3.結果通知とともに、「地下水利用認定シール（ステッカー）」が届く
4.エコキュートの貯湯ユニットにシールを貼る
メーカーによっては、販売店のスタッフが採水のためにご自宅まで伺うこともあります。
なお、水質検査の結果が届くまでに1週間ほど期間が必要です。
給湯器の急な故障などで早急にエコキュートを導入したい場合でも、すぐに設置ができないため注意してください。
参考：パナソニック【エコキュート】地下水（井戸水）を使用しても良いですか？
ダイキン「地下水・井戸水対応」
4.井戸水対応エコキュートの注意点3つ
井戸水対応エコキュートは水質を選ばず使えて一見いいことだらけのようですが、導入する前に知っておきたい注意点が3つあります。
後から「思っていたのと違った」と焦ることのないよう、デメリットについてもあらかじめ把握しておきましょう。
4-1.水質検査にはお金がかかる
水質検査は実費で行わなければならず、2,000〜16,000円ほどの費用が発生します。
ただ、なかには水質検査が通らなかった場合、検査費用を免除してくれるメーカーもあります。
水質検査の費用について気になる方は、メーカーにあらかじめ問い合わせるようにしてください。
4-2.機種代金が少し高くなる
井戸水対応のエコキュートは一般のエコキュートに比べると機種代金が少し高くなっています。
実際に、日立製品を例に比較してみました。
| 品番 | 金額（税込） | 差額 |
| 標準タイプ「BHP-FV37WD 370L」 | 1,293,600円 | — |
| 井戸水対応「BHP-FW37WD 370L」 | 1,311,200円 | ＋17,600円 |
標準タイプと井戸水対応を比べてみると、井戸水対応機種の方が17,600円高く設定されています。
これに加えて水質検査代も別途必要になるため、井戸水対応のエコキュートを導入するためには多めに予算を見積もった方が無難です。
ただ、機種代金が高めとはいえ、ランニングコストが高いことには変わりありません。
ガス給湯器から交換した場合は10年ほど使用すると元が取れるため、長い目で見てどちらがお得かを判断することをおすすめします。
4-3.追加工事が必要になることも
井戸水対応のエコキュートを導入する際、環境によっては追加で工事が必要になる場合があります。
ケースとして挙げられるのは以下のようなものです。
・砂こし器の取り付け
・井戸ポンプの交換
・配管の増設
井戸水に砂が混ざっている場合は、砂こし器の取り付けが必要です。
砂こし器の取り付け程度でしたら簡単ですが、井戸ポンプの交換や配管の増設が必要となると工事は大掛かりなものになってきます。
特によくあるのが、圧力スイッチ式ポンプを使用しているケースです。
この場合、水圧が一定ではないため、吐水圧を一定にするインバーター式の井戸ポンプに交換する必要があります。
また、エコキュートの設置位置と井戸水の取水口の距離があきすぎている場合、配管を長くするための増設工事も行わなければなりません。
いずれも、工事費用が別途10万円前後かかってしまうので、業者にお見積もりを依頼した際に工事内容をしっかり確認するようにしてください。
5.エコキュートについてもっと知りたい方は安心堂へご連絡を
井戸水を使用しているご家庭でも、メーカーを選べばエコキュートを使用することは可能です。
機種代金が少し高かったり、水質検査代がかかったりといったデメリットもありますが、省エネ上手なエコキュートを使い続けることで初期費用はしっかり回収できるのでご安心を。
ただ、井戸ポンプなどの追加工事が必要になると設置費用が高額になってしまうので、そこだけは注意してくださいね。
井戸水対応のエコキュートを設置したいとお考えの方は、安心堂にご連絡ください。
安心堂はエコキュートの取替え専門店で、豊富な実績を持つ自社スタッフが多数在籍しています。
ご不明点がある方には、ベテランのスタッフが丁寧にご説明させていただきます。
お問い合わせはLINEからでも可能です。
設置工事のお見積もりも無料で行っておりますので、ぜひお気軽にご相談くださいね。
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