エコキュートのドレン排水が止まらない原因は?仕組みや対処法を解説

「エコキュートから水漏れ?」「ドレン排水は正常?」と、エコキュートから出る水にお悩みの方も多いのではないでしょうか。
大気中の熱を利用してお湯を沸かすエコキュートは、稼働中に結露や膨張水といった水を排水しますが、状況によっては故障やトラブルが原因の場合もあります。
この記事では、エコキュートのドレン排水が止まらない原因や、自身でできる対処法を解説します。
エコキュートから出る水がトラブルに起因する場合は、早急に対応し、さらなる故障を未然に防ぎましょう。
エコキュートのドレン排水とは?

エコキュートのドレン排水は「故障かな?」と、多くの方が心配される現象の一つです。
しかし、ドレン排水はエコキュートが正常に稼働している証であり、仕組みを理解することで安心して使用できます。
ここでは、ドレン排水の基本的な仕組みや、水漏れとの違いについて詳しく解説します。
ドレン排水の仕組み
「ドレン排水とは何?」「エコキュートはなぜ排水するの?」と、エコキュートの排水に関する知識がない方も多いでしょう。
ドレン排水は、ヒートポンプユニットが正常に稼働している際に発生する結露水です。
高効率給湯器のエコキュートは、空気中の熱を効率的に集め、お湯を沸かします。
お湯を作る過程で、空気中の水分が熱交換器の冷却作用により結露し、水滴となって排出されます。
ヒートポンプユニットから出る水滴はエコキュートが稼働する際に、必然的に発生するもののため心配いりません。
排水と水漏れの見分け方
「エコキュートは水漏れのトラブルがあるけれど、ドレン排水との見分け方は?」と、疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
エコキュートから出ている水が正常なドレン排水か、水漏れかを判断することは非常に重要です。
ドレン排水はエコキュートが沸き上げ運転を終えれば自然に止まるため、一般的には数十分で排水が止まります。
一方、エコキュートから何時間も排水が止まらない場合は、水漏れの可能性が高いといえます。
また、ドレン配管ではなく本体の接続部や配管など、不適切な場所から水が流れ出ている場合も水漏れの可能性が高いため注意が必要です。
エコキュートのドレン排水は、稼働時に発生する結露水の排出のため、適切な場所から適切な量で排出されているか確認しましょう。
正常な場合のドレン排水

エコキュートからのドレン排水は、多くの場合は運転中に発生する自然な現象です。
ここでは、正常なドレン排水の特徴を解説するため、まずはどのような状況が正常と判断されるか把握しておきましょう。
正常なドレン排水場所
エコキュートのドレン排水は、以下の2か所から排水されます。
- ・ヒートポンプユニット
- ・貯湯タンク
ヒートポンプユニットでは、熱交換器が冷やされた際に発生した「結露」をドレン配管を通して出てきます。
一方、貯湯タンクからの排出される水は「膨張水」と呼ばれる、タンクの安全性を保つために不可欠なものです。
水は温められると体積が増加する性質を持っており、タンク内に過剰な圧力がかかり、故障や破損の原因となります。
そのため、エコキュートは安全弁などを通じて、増えた分の「膨張水」を自動的に排出しています。
貯湯タンクからのドレン排水は、タンクユニットの下部に設置された排水配管から排出されるのが一般的です。
エコキュートのドレン排水は、ヒートポンプユニットと貯湯タンク、2か所から排水があることを把握しておきましょう。
正常ドレン排水の排水量
正常なドレン排水量は、1日に10リットル~15リットル程度が目安です。
基本的に、エコキュートは電気料金の安い深夜に稼働するため、朝にエコキュート周辺の地面が濡れている場合があります。
10リットル~15リットルはバケツ1杯ほどの量であり、晴れた日であれば午前中には地面が乾く程度です。
お湯の使用量が多かった日や、湿度の高い日などは、排水量が増加する場合もあります。
正常なドレン排水の時間帯
ドレン排水はヒートポンプユニットと貯湯タンク、どちらも稼働中に発生します。
一般的に、エコキュートは夜間に焚き上げをおこなうため、ドレン排水も夜間に発生します。
しかし、お湯の使い過ぎや、いつもより多くお湯を使った場合は、日中にも沸き増し稼働をおこなうため注意しましょう。
異常な場合のドレン排水

エコキュートのドレン排水は正常な現象ですが、状態によっては異常な事態を示している可能性があります。
ここでは、ドレン排水が止まらない場合や量が多い、不適切な場所から出ているといった注意が必要なケースについて解説します。
異常な排水サインを見逃さず、適切に対処することが、大きなトラブルを未然に防ぐ上で非常に重要です。
エコキュート稼働時以外も排水が止まらない
エコキュートの稼働時以外もドレン排水が止まらない場合は、何らかの異常が起きている可能性があるため注意が必要です。
ドレン排水が正常な場合は、エコキュートの沸き上げ運転中に発生し、終了後には止まります。
エコキュートが停止している際にも排水がある場合は、貯湯タンクの安全弁の不具合などが考えられます。
しかし、冬場のように外気温が低い日は、沸き上げ運転中に結露した部分が凍って霜が降り、自動で霜取り運転をおこなう場合があります。
霜取り運転で溶け出た水はドレン排水管を通って排水されるため、沸き上げ稼働時以外にもドレン排水がおこなわれたり、排水量が一時的に増加したりするため注意が必要です。
沸き上げ・霜取り運転時以外で排水が止まらない場合は、故障やトラブルによる排水のため点検をおこないましょう。
排水量が多すぎる
地面が半日以上も濡れている、水たまりができているなど、明らかに排水量が多すぎる場合は、異常な排水の可能性があります。
正常なドレン排水は、晴れた日であれば午前中のうちに乾く程度の量であり、昼過ぎまで続くようであれば、エコキュートの内部で水漏れが生じている恐れがあります。
ドレン排水量が多すぎる場合は、機器の故障のサインである可能性が高いため早めに対処しましょう。
ドレン排水管以外から排水している
ヒートポンプや貯湯タンク以外の部分から排水している場合は、故障やトブルの可能性が高いため注意が必要です。
エコキュートの正常なドレン排水は、ポンプユニットの背面やドレンホースの先端、または貯湯タンク下部の専用配管から排出されます。
万が一、機器の側面や配管の接続部など正規の排水口以外から排水が発生している場合は、エコキュート本体の内部で水漏れが生じている可能性が非常に高いといえます。
漏れた水がエコキュートの機器内部の電気系統に影響を与えると、重大な故障を引き起こす危険性があります。
ドレン排水が止まらない現象が通常の排水場所とは異なる場所で起きている場合は、すぐに専門の業者に点検を依頼しましょう。
エコキュートのドレン排水が止まらない原因

「エコキュートのドレン排水が止まらない原因は?」「自分で対処できるの?」と、不安に感じる方も多いでしょう。
ドレン排水が止まらない原因はいくつかあり、状況によって自身で解決できるものや専門業者に依頼しなければならない場合もあります。
ここでは、エコキュートのドレン排水が止まらない原因を解説するため、ご家庭のエコキュートの状況と照らし合わせて確認してみましょう。
配管の接続部の詰まり
エコキュートのドレン排水が止まらない原因の一つに、ドレン配管の接続部での詰まりが挙げられます。
排水はエコキュートのヒートポンプユニットから「ドレンニップル」と呼ばれる接続部を通って排出されます。
しかし、接続部にホコリや落ち葉、土などの異物が侵入すると、水の流れが滞ってしまいます。
接続部の詰まりは清掃によって解決しますが、詰まりがひどい場合はプロに対処してもらいましょう。
ホースの凍結・ヒビ割れ
エコキュートのドレン排水ホースの凍結や破損が、異常な水漏れを引き起こす可能性があるため注意が必要です。
冬場のように外気温が氷点下になると、ホース内の水分が凍結し、排水経路を塞ぐ場合があります。
配管内が凍結すると水が行き場を失い、ヒートポンプユニットの隙間などから溢れ出て、ドレン排水が止まらない状態に見えるケースがあります。
また、凍結や経年劣化によってホース自体にヒビが入ると、水が漏れ出す原因となるため注意しましょう。
ドレン排水ホース内の虫の侵入
エコキュートのドレン排水ホース内は、虫が入り込んだりハチなどが巣を作ったりする場合があるため注意が必要です。
ドレン排水ホースは、小さな虫にとって格好の侵入経路となり、水の流れを妨げてしまいます。
万が一、ドレン排水ホース内に虫や巣がある場合は、清掃して取り除くことで排水機能は正常に戻ります。
しかし、ドレン排水ホースは構造が複雑なため、自身での対処が難しい場合は専門業者に依頼しましょう。
本体機器の故障
排水経路に問題がないにもかかわらずドレン排水が止まらない場合は、エコキュート本体機器の内部で深刻な故障が発生している可能性があります。
特に、ヒートポンプの「熱交換器」に、小さな穴が開いてしまうケースが多くあります。
熱交換器は経年劣化や水質の影響で腐食しやすく、穴が開くと内部の冷媒や水が漏れ出し、異常な水漏れが発生します。
熱交換器に不具合が発生すると、部品の交換や溶接修理といった専門的な対応が必要です、
本体機器の故障は自身での解決は不可能であるため、エコキュートのプロに相談しましょう。
エコキュートのドレン排水が止まらない時の対処法

「エコキュートのドレン排水が止まらない」といった異常は、日頃のちょっとしたメンテナンスで未然に防げるケースが多くあります。
自身でできる対処法と、プロの専門家による点検を組み合わせることで、エコキュートを長く安全に使い続けることが可能です。
ここでは、排水の異常を感じた際に取るべき具体的な対策をご紹介します。
定期的な水抜き
エコキュートを長く安心して使用するためには、定期的な水抜きによるメンテナンスが欠かせません。
貯湯タンク内の水を定期的に排出することで、内部に溜まった不純物や沈殿物を取り除くことが可能です。
これらの異物が配管内に溜まると、間接的に排水経路の詰まりや異常なドレン排水の原因となることがあります。
水抜きは特別な専門知識は不要で、取扱説明書に従っておこなえば簡単にできるため定期的におこないましょう。
凍結対策
ドレン排水管が凍結すると、排水管が詰まったりひび割れを起こし、水漏れの原因となるため適切な凍結対策が重要です。
主な凍結対策はヒートポンプユニット周辺に水が溜まらないようにすることや、ドレンホースを保温材で覆うなどの方法があります。
外気温が低くなると予想される日には事前に凍結対策をおこなって、ドレン排水が止まらないトラブルを事前に防ぎましょう。
専門業者による定期的なメンテナンス・点検
エコキュートの寿命を延ばし、突発的なドレン排水が止まらないといったトラブルを防ぐためには、専門業者による定期的なメンテナンスや点検が重要です。
専門業者による点検では、自身では確認が難しい内部の部品の劣化や、配管のわずかなヒビ割れなども早期に発見できます。
ドレンホースやパッキンの交換といった軽微な修理であれば、費用も比較的安価に抑えられ、大きな故障を未然に防げます。
エコキュートは精密機械のため、定期的に専門業者によるメンテナンスや点検をおこない、寿命を延ばしましょう。
エコキュートのドレン排水が止まらない場合は安心堂に相談

エコキュートのドレン排水が止まらない場合は、エコキュート取替え専門店安心堂にご相談ください!
自身でできる対処法を試してもエコキュートのドレン排水が止まらない場合は、すぐに専門業者への相談が必要です。
特に、水漏れが本体機器の故障に起因している場合、放置すると電気系統への影響や大規模な二次被害につながる危険性があります。
エコキュート取替え専門店安心堂では、エコキュートの修理・交換をおこなっています。
工事は自社施工により、高い専門知識や技術を持った職人が、責任をもって担当します。
また、安心堂では独自の10年保証サービスがあり、エコキュートの寿命を言われる時期まで安心してお使いいただけます。
無料見積はLINEやメールで簡単にでき、24時間365日対応可能です。
エコキュートのドレン排水が止まらない場合は、そのまま放置してしまうと本体の故障につながるため、ぜひ一度安心堂へご相談ください。